多くの家族連れらでにぎわう「がいなロード」=米子市弥生町
多くの家族連れらでにぎわう「がいなロード」=米子市弥生町

 JR米子駅の南北自由通路「がいなロード」が開通した29日、米子市民や飲食店関係者からは「駅前の人通りがさらに増える」「体の負担が減る」と、にぎわい創出や利便性向上への期待の声が相次いだ。 (柴田広大)

 

 午前10時半、約500人の市民らが待ちわびる中で一般通行が始まった。家族で訪れた米子市東福原4丁目の会社員坂田達彦さん(40)は「きれいで開放的だ」と、新たな「市の顔」の誕生に声を弾ませた。

 駅前とつながった南側では、米子がいな祭で披露されるがいな万灯も登場し、祝賀ムードが漂った。南側に住む同市美吉の無職、近藤照秋さん(72)は自宅から北側の駅前通りまで徒歩で20分かかっていたとし「通路を歩けば10分で向かえるので大変便利だ。体への負担も減る」と喜びを口にした。

 駅北側のだんだん広場(米子市弥生町)では、開通を祝う地ビールフェスタがあり、地元の飲食店など約30店舗が出店した。出店者で、同市明治町で飲食店を営む小鹿駿人さん(27)は「駅前への人通りがさらに増えてほしい」と、新型コロナウイルス禍で減少した利用客の復活に寄与することを願った。

 空き店舗が目立つ中心商店街の期待も大きい。元町通り商店街の振興組合で理事を務める亀井智子さん(37)は「通路ができれば街歩きで商店街へ向かうきっかけになる。若者と連携しながらエリアのさらなる魅力アップにつなげたい」と話した。