町内に書店がない鳥取県江府町が7日、江尾駅近くにある元書店を購入し、書店経営のノウハウを持つNPO法人の協力を得て、復活を目指す方針を明らかにした。飲食店などを併設した交流拠点として整備する予定で、運営主体を今後選定し、来年度以降のオープンを目指す。元書店購入費として関連の補正予算案291万円を同日、臨時議会に提出し、可決された。
元書店は現在空き家で木造2階建て147平方メートル、土地部分は288平方メートル。かつて「川上書店」として営業し、昭和期から単行本や雑誌などを販売したが、2014年に廃業した。
町は、書店がない地域の書店づくりに取り組むNPO法人「ブックストア・ソリューション・ジャパン(BSJ)」(東京都)のサポートを受け、店舗の全体像や品ぞろえなど計画を固めていく。町議会全員協議会で説明した白石祐治江府町長は「新たなにぎわいの場になるよう、住民の意見も聞きつつ具体的な内容を詰めていく」と述べた。
7日開会の臨時議会では、元書店購入費を含む総額3680万円の2023年度一般会計補正予算案など7議案が可決、同意され、閉会した。(佐貫公哉)