紙芝居を用いて交通安全指導をする新田遼平巡査部長(左)と桂子巡査長‖松江市八雲町西岩坂、社会福祉法人ひよし福祉会ひよし保育園
紙芝居を用いて交通安全指導をする新田遼平巡査部長(左)と桂子巡査長‖松江市八雲町西岩坂、社会福祉法人ひよし福祉会ひよし保育園
八雲駐在所に着任した夫の新田遼平巡査部長(左)と妻の桂子巡査長=松江市八雲町西岩坂
八雲駐在所に着任した夫の新田遼平巡査部長(左)と妻の桂子巡査長=松江市八雲町西岩坂
紙芝居を用いて交通安全指導をする新田遼平巡査部長(左)と桂子巡査長‖松江市八雲町西岩坂、社会福祉法人ひよし福祉会ひよし保育園
八雲駐在所に着任した夫の新田遼平巡査部長(左)と妻の桂子巡査長=松江市八雲町西岩坂

 県警で初めての「夫婦駐在所」が誕生した。松江署八雲駐在所(松江市八雲町西岩坂)で、夫・新田遼平巡査部長(31)と妻・桂子巡査長(26)が5月26日着任した。子育て世代の夫婦として地域に根を張り、親しまれ、頼られる駐在所にしようと意欲を高めている。 (原暁)

 県警警務課によると、県内には117カ所の駐在所があり、うち103カ所が1人勤務。パトロールなどで外出中の警察官に代わり同居の配偶者が、来訪者や電話に対応するケースは珍しくないが、伝言を取り次ぐのが精いっぱいだった。

 警察官夫婦を配置すると一方が不在でも、もう一方が対応でき、交代勤務もスムーズ。仕事と家庭の両立も図りやすい。住民が、同性で相談しやすい方を頼ることも可能。さらに子育て世代だと、子どもを通じた接点もでき、より地域に密着できるという。

 新田夫妻は2017年に益田署の地域課配属になった際に知り合い、18年11月に結婚した。現在2歳と0歳の娘2人がいる。夫婦そろっての駐在所勤務は予想外で、驚いたという。遼平巡査部長は「より親しまれやすい夫婦駐在所の利点を生かし、地域の安全安心を守りたい」と意気込む。

 4日には夫婦が近くのひよし保育園に出向き、交通安全教室を開催。互いに目で合図するなど呼吸の合った進行で、横断歩道の渡り方などを園児に指導した。

 石倉淳子園長(61)は「身近に夫婦警察官がいて親近感が湧き、安心できる」と信頼を寄せた。

 夫婦駐在所は全国でも17カ所と珍しい。県警は今後も、適任者がいれば警察官夫婦を駐在所に配置する可能性があるとしている。松江署の服部浩地域官は「家事、育児を両立してもらいながら地域住民の安全安心を守ってほしい」と期待した。