鳥取県西部の南部、伯耆、江府、日野の4町にまたがる地域に、日本風力エネルギー(東京都港区)が20年代後半の商業運転を目指し、大規模な風力発電施設の建設を計画している。江府町が27日、同社に事業計画の疑問点を問う説明会を開いた。情報公開が不十分で、現状では住民生活や防災環境への影響が判断できない-とする異例の対応で、住民からは「丁寧な説明の継続」を求める声が相次いだ。
日本風力エネルギーは、シンガポールに本社を置く再生可能エネルギー発電事業者「ヴィーナ・エナジーグループ」の傘下企業。同社の「鳥取西部風力発電事業(仮称)」によると、4町境にまたがる山間部の尾根伝いに4千キロワット級の大型風車(回転長径最大120~130メートル、回転軸までの高さ85メートル)を最大34基建設する計画。最大出力は14万4千キロワットで、約6万世帯への供給が可能という。現在、環境影響評価の現地調査がほぼ完了した段階で、2024年後半に準備書面を提出する予定だ。
江府町役場であった説明会には、...