【津和野】島根県津和野町寺田の上千原自治会(大羽博会長、11戸)が4日、全戸に一律1万円の「集落活性化資金」を配布した。新型コロナウイルスの感染拡大で、2020年度から花見や新年会といった自治会活動を自粛しており、自治会費の繰越金の一部を還元した。
同自治会では全戸から年会費5千円を徴収し、年度初めの総会に合わせて行う花見や田植え後の泥落とし、新年会などの経費に充て、親睦を深めてきた。事業自粛で生じた繰越金の活用策を役員会で協議し、全員が笑顔で集える日まで頑張ってもらおうと全戸配布を決めた。
大羽会長(82)は「自治会の皆さんがコロナで落ち込むことなく、元気を出して集落をもり立ててくれることに期待している」と説明。使途は自由で大羽会長から資金を受け取った青木辰雄さん(76)は「思いがけないことで喜んでいる。家庭内でバーベキューをしてコロナに打ち勝ちたい」と話した。 (青木和憲)