2011年3月17日朝、陸上自衛隊のCH47大型輸送ヘリコプター2機が、事故発生から7日目を迎えた東京電力福島第1原発を目指した。海上で7500リットルの容器に海水を取り込み、午前9時48分、3号機使用済み燃料プール目がけて空中から投下、鉄骨がむき出しの原子炉建屋に大量の水が落下すると、白煙が立ち上った。

 「ヘリによる作戦は効果的と思わなかったし、効果は実際なかった」

 前日の16日に来日し、日本政府への技術的助言を開始したカストーの評価は手厳し...