パナソニックが日本向けルームエアコンなどの住宅システム機器について国内での研究開発と生産体制を強化し始めた。

 パナソニックグループの空質空調社は現在、国内市場向けルームエアコンを滋賀県草津工場と中国工場で製造している。国内製造比率は約10%で、ほとんどを中国からの輸入で対応しているのを改め、省エネ性能が高い高付加価値の中・高級モデルを順次、中国から草津工場に移管し、2024年度までに国内生産比率を約40%にまで高める計画。この設備投資に約100億円をつぎ込む。

 また、現在はシリーズごとに違った部品仕様を共通化・モジュール化することで、部品点数を3割削減してコスト削減も進める。国内回帰により、パナソニックでは生産から納品までのリードタイムは4分の1に短縮できるという。同時に国内の多様な顧客ニーズに対応するため、国内での開発体制も強化し、自然冷媒や省エネなどの新しい環境技術や、除菌などの空質性能の開発も加速させる。

 「白くまくん」の商品名で知られる日立の国内向けルームエアコンは、...