■短歌 宮里

勝子選咲き盛るゴーヤの花の一つのみ揺れて中より蜂の現る       松 江 新井 千慧

  【評】ゴーヤは葉が茂り鮮やかな黄色の花をつける。蜂が出てきたのは雌花でしょうか、蜜を吸い受粉を助ける役目もしてくれる。作者の発見があり、一つのみ揺れての具体が生きている。

冠水の道に現れし銭亀を囲みてはしゃぐ通学の児童ら       松 江 古和 嗣男

  【評】それほど大きくない亀が道に現れ、子供たちの目をくぎ付けにしたのは朝でし ょうか。水をかぶった道路には泥が残っているはず...