巣に止まるツバメ
巣に止まるツバメ
巣に戻ったツバメを笑顔で見守る原田テルコさん=浜田市佐野町
巣に戻ったツバメを笑顔で見守る原田テルコさん=浜田市佐野町
巣に止まるツバメ
巣に戻ったツバメを笑顔で見守る原田テルコさん=浜田市佐野町

 浜田市佐野町の原田テルコさん(73)宅の倉庫で、ツバメの巣が12個できた。例年、3個程度のため、鳥の集合住宅のようになっている。ツバメが来ると縁起が良いと言われていることから、原田さんは「とてもうれしい」と話している。

 原田さんによると、5月初旬から巣が急に増えたという。母屋の隣にある木造平屋の倉庫内で、はりの横に巣がずらりと並ぶようになっている。原田さんが開け閉めをするシャッターを通じて、ツバメが出入りし、夜間は閉まるので外敵に襲われる危険性が減る。

 近くに田んぼが広がり、稲の葉に付いた昆虫など、ツバメにとって餌を捕りにいきやすい環境ではないかとみる。

 ツバメが巣を作るのはカラスなどの天敵から身を守るため。主に3月の終わりから7月にかけて巣を作って繁殖する。

 倉庫内では、親鳥が巣で待つひなに餌を届けると、再び餌を求めて巣を離れ、忙しく飛び回っている様子が伝わってくる。

 ホシザキ野生生物研究所(出雲市園町)の森茂晃所長(53)は「原因は不明だが、ツバメは気温の変化で巣を作る場所を変える。今回は親鳥がこぞって良い環境を見つけたのではないか」とみている。(宮廻裕樹)