JR西日本が29日、管内51路線の2022年度の平均通過人員(1日1キロ当たりの輸送密度)と、旅客運輸収入を公表した。山陰両県内を走る山陰、伯備、因美、境、木次、山口の6路線は、境線を除く5路線で輸送密度、運輸収入ともに21年度を上回ったが、JR西が鉄道の在り方の議論が必要とする「輸送密度2千人未満」の路線・区間を多く抱える厳しい現状に、変わりはない。

 21年度に管内で輸送密度が2番目に少なかった木次線の出雲横田(島根県奥出雲町)-備後落合駅(広島県庄原市)は、54・3%増の54人と増えたが、前回最少だった芸備線の東城(同)-備後落合駅の20人と共に順位は変わらず、苦境が続く。木次線全体では、11・8%増の171人。山陰線に接続する宍道(松江市)-出雲横田駅は7・7%増の237人だった。

 一方、山陰線米子-出雲市駅は、...