【米子】山陰中央新報社文化センター松江教室で水彩画の講師を務める、マルチタレントのすやまとしおさん=米子市在住=の個展「心に残る旅愁」が3日、米子市両三柳のコミュニティプラザ百花堂で始まった。街路にたたずむ猫や、夕暮れの京都の風景といった心象風景を表現した作品36点が並ぶ。9日まで、入場無料。
すやまさんは毎年、個展を開き今回で39年目。水墨画の要素を取り入れた水彩画を手がけ、3~9月にかけて制作した新作を飾る。
京都の記憶に基づく「晩秋の紅憬(こうけい)」は、夕日に染まる五重塔や紅葉の風景に能面の姿を重ねた。個展と同じタイトルの作品は石畳の街路にたたずむ猫と、西洋風の建物が映る水たまりを描き、想像上の光景をみずみずしく表現した。
すやまさんは「自分の内側からあふれるものを描き、心を形に表そうとした」と話した。
開場時間は午前10時~午後6時。最終日のみ午後4時まで。(佐貫公哉)