私が人工知能エンジニアとして歩き始めてから40年近くになる。私の興味の対象は、最初からずっと「認識」にあった。なぜなら、ここが人工知能にとって、最後の壁になるからだ。逆に言えば、人類の最後の砦(とりで)でもある。

 ヒトは、五感から入ってきた情報を統合して、目の前にあるものを...