金属バットの甲高い打球音が聞こえたのに視界からボールが消えた。気付いたときにはぼてぼてと体の真横を通り抜けて外野に転がった。草野球仲間からやじが飛ぶ中、ショートを守っていた山下泰三(76)=京都市在住=は胸騒ぎを覚えていた。
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1985年秋、京都市内の病院で告げられた病名は指定難病の「網膜色素変性症」だった。徐々に視野が狭くなり、失明の可能性もあると男性医師が淡々と説明する。次の一言に耳を疑った。「見えなくなったとしても...
金属バットの甲高い打球音が聞こえたのに視界からボールが消えた。気付いたときにはぼてぼてと体の真横を通り抜けて外野に転がった。草野球仲間からやじが飛ぶ中、ショートを守っていた山下泰三(76)=京都市在住=は胸騒ぎを覚えていた。
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1985年秋、京都市内の病院で告げられた病名は指定難病の「網膜色素変性症」だった。徐々に視野が狭くなり、失明の可能性もあると男性医師が淡々と説明する。次の一言に耳を疑った。「見えなくなったとしても...
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