防災無線の楽曲の音量や、音のバランスを調節する町職員=鳥取県江府町江尾、町役場
防災無線の楽曲の音量や、音のバランスを調節する町職員=鳥取県江府町江尾、町役場

 鳥取県江府町が、屋外に設置している防災無線のスピーカーから流れる定時のメロディーチャイムを一新した。37曲の候補から、町民の意見を取り入れて3曲を採用。町内在住のピアニストらが奏でる昭和の歌謡やディズニー音楽が流れている。

 町の防災無線では、33カ所あるスピーカーと通じて午前7時、正午と、午後は5時と9時の計4回音楽を流している。録音テープの経年劣化で音が悪くなり、曲ごと変えて雰囲気を一新することにした。

 2月に同町江尾の町役場でコンサートを開き、候補の計37曲を披露。聴いていた町民の意見を踏まえ、午前7時は「小さな世界」、正午は「上を向いて歩こう」、午後9時は「星に願いを」を流すことに決めた。午後5時は従来通り、町の合唱団が歌う「江府町賛歌」を引き続き使うことにし、9月の試験放送をへて10月から流している。

 演奏は、県内で音楽活動をしている江府町在住のピアニスト各務(かがみ)美香さん、倉吉市在住のバイオリニスト岡野志穂さんが担当した。各務さんは「新しい音楽で楽しく、心が豊かな気持ちになってもらえれば」と期待している。

(佐貫公哉)