男性職員が倒れていた飼育施設=25日午後5時29分、島根県飯南町上来島、県中山間地域研究センター
男性職員が倒れていた飼育施設=25日午後5時29分、島根県飯南町上来島、県中山間地域研究センター
襲ったとみられる雄のニホンジカ=25日午後5時24分、島根県飯南町上来島、県中山間地域研究センター
襲ったとみられる雄のニホンジカ=25日午後5時24分、島根県飯南町上来島、県中山間地域研究センター
男性職員が倒れていた飼育施設=25日午後5時29分、島根県飯南町上来島、県中山間地域研究センター
襲ったとみられる雄のニホンジカ=25日午後5時24分、島根県飯南町上来島、県中山間地域研究センター

 25日午後0時15分ごろ、島根県飯南町上来島の県中山間地域研究センターにあるシカの屋外飼育施設で、会計年度任用職員の男性(64)=島根県奥出雲町高尾=が血を流して倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。飼育していたニホンジカの両角に血が付いており、雲南署はシカに襲われた可能性が高いとみて調べている。

 雲南署によると、男性職員が休憩時間になっても戻ってこないことから、センター職員が様子を見に行ったところ、柵で囲まれているシカの飼育施設で、あおむけになって倒れている藤原さんを発見した。

 全身に傷があり、着用していた衣類に穴が開いていた。現場に長靴と手袋が落ちており、飼育の際の格好だったとみられる。

 飼育施設には10歳くらいの雄1頭がいた。体長約150センチ、体重は推定60~70キロ、角の長さは60センチほどという。

 男性職員はシカのほか、アライグマ、野ネズミの飼育を担当していた。この日午前、1人で飼育施設に入り、作業をしていたとみられる。

 中山間地域研究センターは、野生動物の被害対策などを研究するため、2013年から雄1頭を飼育している。

 (狩野樹理)