局後の感想戦で敗局を振り返る里見香奈白玲=東京都台東区、浅草ビューホテル
局後の感想戦で敗局を振り返る里見香奈白玲=東京都台東区、浅草ビューホテル

 将棋の第3期白玲戦7番勝負第7局が28日、東京都台東区で指され、里見香奈白玲(31)=女流五冠、出雲市出身=が、挑戦者の西山朋佳女流三冠(28)に111手で敗れタイトルを失った。

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 両者が3勝3敗で迎えた最終局。後手の里見白玲は2筋に、先手の西山女流三冠が三間に飛車を動かし、相振り飛車で始まった。

 里見白玲は積極的な西山女流三冠の指し回しに、序盤からペースを握られた。玉頭から猛攻を受け、角や桂馬の鋭いさばきでポイントを稼がれ劣勢に。一手に1時間超の長考をするなど苦心の着手を重ねたが、反撃の機会を得られず寄せきられた。

 里見白玲は今回、白玲を失い清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花の女流四冠に後退。西山女流三冠は女王、女流名人、女流王将に白玲を加え、女流8タイトルを両者で分け合う構図となった。(黒崎真依)