日本三大茶会の一つに数えられる「松江城大茶会」(山陰中央新報社主催)が28日、松江市殿町の松江城周辺7カ所で開幕した。抹茶や煎茶、紅茶の9流派がそれぞれに趣向を凝らしてもてなし、澄んだ秋晴れの下、来場した1400人が、城下町の風情とともに心のこもった一服を楽しんだ。29日も。
40回目を迎えた今年は、新型コロナウイルス禍の影響で取りやめていた山陰両県外からの来場も可能とし、各会場とも1日に8回の茶席を設けた。
松江歴史館(松江市殿町)で茶をたてた表千家は、中秋の名月にちなんだ掛け軸や茶わんなどをそろえ、来場者は和菓子とともにじっくりと味わいながら、松江の茶文化を心行くまで堪能した。
家族で来場した松江市石橋町の会社役員、佐藤二規さん(37)は「歴史ある松江の茶文化を体験できる良い機会になった」と話した。
茶会は予約制で、席に空きがあれば当日券を販売する。1席1300円。
各流派の会場は次の通り。
表千家(松江歴史館)▽方円流(同)▽素心流(同)▽三斎流(明々庵百草亭)▽武者小路千家(赤山茶道会館)▽小笠原流(松江北堀美術館)▽裏千家(月照寺)▽不昧流不昧会(東林寺)▽不昧流大円会(興雲閣)
(石倉俊直)