水揚げされた松葉ガニ=鳥取県岩美町大谷、網代港
水揚げされた松葉ガニ=鳥取県岩美町大谷、網代港

 山陰の冬の味覚を代表する松葉ガニ(ズワイガニの雄)漁が6日解禁され、鳥取県岩美町大谷の網代漁港で初競りがあった。県の最高級ブランド「五輝星(いつきぼし)」は1匹のみで25万円だった。漁期は来年3月20日まで。

 網代漁港からは、沖合底引き網漁船10隻が5日午後に出漁。例年操業している資源が豊富な島根県隠岐諸島周辺は波が高く、鳥取県内の青谷沖で操業した4隻が6日午後から順次帰港し、船から港に次々とカニが運び込まれた。

 甲羅幅13・5センチ以上、重さ1・2キロ以上といった基準を満たす「五輝星」は、前年比7匹減の1匹。甲羅幅15・5センチ、重さ1・52キロで地元の浜勝商店が競り落とした。前年の最高価格は40万円だった。

 松葉ガニの初水揚げ量は567キロ、水揚げ額は627万6千円。いずれも前年の約2割で、漁場の違いやしけで操業時間が例年の半分となったのが影響した。1キロ当たりの単価は2589円上昇し、1万1076円だった。

 県漁業協同組合網代港支所の博田幸史支所長は、大きさは平均並みとし「ゆでて食べるのが王道で、一番おいしい」と話した。

 鳥取港、境漁港は7日に初水揚げ、初競りがある。
(岸本久瑠人)