島根県が、2023年度末で廃止する知事公舎(松江市北堀町)を17日から初めて一般公開する。和室や庭園をはじめ、警備上の観点から一般貸し出しを含めて非公開だった私邸部分も初めて見学できる。
松江城に近い一等地にある公舎は1986年に建築し、木造平屋建てで、公邸部分は応接用の洋室と和室の客間が2部屋あり、私邸部分は4LDK。建築材は県産のマツやスギ、屋根は石州瓦を使い、日本庭園の主庭と前庭がある。
2019年の知事選で初当選した丸山達也知事は松江市内に自宅を購入し、公舎を使っていない。県は老朽化が進み、年間約300万円の維持管理費がかかることから廃止を決めた。
丸山知事は8日の定例会見で「公舎の形態を残す形で見てもらえる時間は限られている。興味のある方は見てもらいたい」と話した。
公開は30日まで。午前10時~午後4時に無料で見学できる。申し込みは不要で写真撮影もできる。来場者用の駐車場はない。問い合わせは県管財課0852(22)5042。
県は廃止後の利活用を庁内で募っている。見通しが立たない場合は松江市に活用を投げかける考えで、売却を含めて検討を進める。
(白築昂)