▽短歌 宮里勝子選

五時に起き日の差すまでに草を刈る今年の草の伸びの早さよ    大 田 佐藤 徳郎

  【評】毎朝、日の出までのいっときを草刈りに励んでも、1週間後には新芽が青々と立つ。日の差すまでという具体が大切な言葉の働きをしていて、常にきれいに保たれている家の周りや畑の様子が言葉の奥に浮かびます。

立った数歩数も距離も心拍も小さな箱に見守られいる       大 田 坂本 恵子

  【評】小さな箱とはアップルウオッチ。手首に巻いて心拍数や歩数計などあらゆる数値を表示記録する機器でデザ...