「塵輪」を披露する安城神楽社中のメンバー=広島市南区、広島駅南口エールエール地下広場
「塵輪」を披露する安城神楽社中のメンバー=広島市南区、広島駅南口エールエール地下広場

 広島市中心部で島根、広島両県に伝わる神楽の魅力を伝えるイベント「神楽の日」がこのほど、広島駅南口エールエール地下広場(広島市南区)であった。両県の12団体が出演し、島根からは安城神楽社中(浜田市)と、忍原地頭所神楽団(島根県美郷町)が迫力あふれる舞を披露し、観客を沸かせた。

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 安城神楽社中は、悪鬼・塵輪(じんりん)を仲哀天皇が退治する代表的演目「塵輪」を披露した。島本宏代表(69)が「赤鬼が男、白鬼が女で演じている。鬼同士の情を感じ取ってほしい」と客席に呼びかけて始まった。ドライアイスの白煙を使用した演出や、両者の躍動感ある立ち回りで詰めかけた観衆を引き付け、大きな拍手を受けた。

 イベントは、島根、広島両県の12市町でつくる広島広域都市圏協議会神楽まち起こし協議会が主催し、10回目。加盟する浜田市、邑南町、美郷町は観光情報を来場者にPRし、来訪を呼びかけた。
  (新藤正春)