歌舞伎座の地下広場に並んだ島根、鳥取両県の特産品=東京・銀座
歌舞伎座の地下広場に並んだ島根、鳥取両県の特産品=東京・銀座

 東京・銀座の歌舞伎座の地下広場に島根、鳥取両県など中国・四国9県の特産品が並び、来場者の人気を集めている。新型コロナウイルスの感染拡大で歌舞伎の地方巡業がストップする中、グッズ販売を手掛ける歌舞伎座サービス(東京都)が、これまでの巡業地にスポットを当てた特別企画として即売コーナーを設けた。7月7日まで。

 地方巡業はコロナ前、年間約100カ所で開催。地元住民だけでなく、役者の「追っ掛けファン」が全国各地を訪ね観光振興につながってきた。特産品展は昨年10月の北海道展を皮切りに東北・北陸、関東・甲信越、関西と月1回程度のペースで開いてきた。

 島根からは板ワカメ、出雲そば、ほうじ茶、鳥取からはらっきょうや白バラコーヒープリンなどが並んだ。歌舞伎座サービスが各県の事業者に直接交渉し、9県から約160点を取り寄せた。

 同社の上野末広取締役は「こういう状況だからこそチャレンジできることをする。巡業地への恩返しにつなげたい」と話している。 (白築昂)