自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で東京地検特捜部が強制捜査に乗り出した19日、石破茂元幹事長(衆院鳥取1区)が山陰中央新報社の単独インタビューに応じた。

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 政治とカネの問題を巡る自民党の対応について「党としてどうするのかが見えてこない」と指摘。岸田政権が打ち出した減税を盛り込んだ経済対策、異次元の少子化対策は「国民から理解、共感が得られているとは思わない」と苦言を呈し、今後も「物言う姿勢」を続ける考えを示した。

 来年9月に予定される党総裁選への立候補は「毎日状況が大きく動いている時に自分の立場がどうのこうのという発言は決して良いと思わない」と言及を避けた。

 インタビューの全文は次の通り。 (聞き手は東京支社・原田准吏)

■支持率のために政治をやっているわけではない



 Q・各種世論調査で支持率が低迷している岸田政権をどう見ているか。

 「支持率が下がることはある。長く国会議員をやっているので支持率が一桁というのも経験をしている。支持率のために政治をやっているわけではない。やるべきことが何なのかということを明確にし、断行する過程で支持率が下がるのであればそれはそれで良いということだと思う」

 

インタビューに応える石破茂氏=東京・永田町、国会内



 Q・岸田政権への国民の不満が大きく、国民との間にずれがあるのではないか。

 「世論調査をよく見ながら、何が一番、国民の意識と政治が乖離(かいり)しているのかということをきちんと把握することから始めなければいけない。政治とカネの問題だけでなく、...