強盗役の警察官(左)に対応する局員ら=島根県隠岐の島町西町、西郷郵便
強盗役の警察官(左)に対応する局員ら=島根県隠岐の島町西町、西郷郵便

 歳末警戒中に防犯意識を高めようと、島根県隠岐の島町西町の西郷郵便局で19日、強盗対応訓練があった。町内金融機関では4年ぶりの訓練で局員8人が対応を確認した。

 隠岐では「逃げ場がないので強盗は起きない」というイメージを払拭(ふっしょく)するため隠岐の島署が訓練を企画した。強盗役の署員一人が模造の刃物を手に貯金を扱うカウンターに駆け寄り「金を出せ」と脅した。局員らは抵抗せずに差し出されたバッグへ現金を入れ、隙を見て110番で事件の発生を伝えた。

 犯人が走り去ると局員らはテープで囲って現場を保存し、人相や服装を確認し合って警察官に伝えた。

 訓練後、署員が「局内に入った人へ視線を送り、声がけするだけでプレッシャーになる」など助言した。

 西郷郵便局の鳥屋貴史局長(58)は「危機意識を持ち、安心して利用してもらえるよう今後も頑張りたい」と気を引き締めた。(鎌田剛)