山内道雄前海士町長
山内道雄前海士町長

 島根県海士町の山内道雄(やまうち・みちお)前町長が3日午後0時半、心不全のため自宅で死去した。85歳。自宅は海士町福井1258の1。通夜は4日午後6時、葬儀は5日午後1時、いずれも自宅である。喪主は次男の弘行(ひろゆき)氏。

 旧電電公社勤務などを経て1991年、海士町にUターンした。第三セクター総支配人などを経て、1995年の町議選で初当選。2001年4月から議長を務め、2002年の町長選で初当選し、町長を4期16年務めた。

 平成の大合併の流れに一線を画して単独町制を選択し、民間の経営感覚を生かした改革を断行。財政難の町を自らや職員の給与をカットして行財政改革に取り組んだほか、海産物の鮮度を保つ特殊冷凍技術「CAS(キャス)」の導入をはじめ地元産品の販路拡大と産業振興を推進した。生徒数が減少していた隠岐島前高校の魅力化で「島留学」として全国から生徒を呼び込み、Iターンで移住者を増やす政策が全国から注目された。