病児・病後児保育利用の子どもを観察する小児科医師や保育士=鳥取県日野町野田、公立日野病院
病児・病後児保育利用の子どもを観察する小児科医師や保育士=鳥取県日野町野田、公立日野病院

 公立日野病院(鳥取県日野町野田、孝田雅彦病院長)で今春始まった広域的な病児・病後児保育が、新型コロナウイルスの影響で受け入れ先の確保に悩む子育て世帯に好評だ。保育士だけでなく小児科医や看護師がサポートする病院併設型。困ったときに利用しやすい登録制導入も検討しており、中山間地域の子育て支援拡充に力を注ぐ。
 発熱など急な病気や回復期の子どもを預かり、共働き家庭などを支える病児・病後児保育は、新型コロナ感染拡大で中止や利用制限が相次ぐ。
 もともと日野病院は日野町の委託を受け、外来待合棟で地元の子どもに限り預かっていたが、2020年度は新型コロナ禍で休止。PCR検査室併設の発熱外来棟が今春運用を始めたのを機に再開し、利用対象を日南、日野、江府、伯耆4町に広げた。
 生後6カ月から12歳児を対象に平日午前8時半~午後5時15分に預かる。定員は1日3人。利用者は4月6人、5月15人と右肩上がり。6月も15人を数え、年間60人の利用を見込んでいた頭本保人事務局長は「潜在的ニーズは予想以上」と話す。
 特徴は医療スタッフのバックアップ。日野町が派遣する保育士の長尾美香さんは「小児科の先生の助言や観察のほか、投薬は看護師が受け持ち、安心して保育ができる」。4町が個別に利用料設定する仕組みで、日野、江府両町の保護者負担はない。
 せきや高熱の症状が出るアデノウイルスに感染し、やむをえず1歳3カ月の次男を預けた江府町の主婦(34)は「手厚い対応で助かった」と感謝した。
 同病院小児科の竹茂幸人医師は「身近な預け先がなく困っているケースは多い。気軽に相談し、利用してほしい」と呼び掛ける。
(山根行雄)