シンクタンクの森記念財団都市戦略研究所(東京)が経済や住みやすさなどを総合的に評価した2023年「日本の都市特性評価」で主要136都市(東京23区を除く)のうち、出雲市が山陰両県でトップとなる37位だった。中国地方では広島市(14位)、岡山市(28位)に次ぐ3位で、岡山県倉敷市や広島県福山市を上回った。なぜ、出雲が評価されているのか調べてみた。

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 都市特性評価は、同研究所が各都市の強みや魅力を客観的に把握し、発展に生かしてもらおうと18年から実施している。6回目の調査では政令指定都市、都道府県庁所在地、人口17万人以上の都市で、山陰両県は出雲市のほかに松江市(57位)、鳥取市(54位)が対象となった。

 

 評価は都市の経済活動や居住環境など、政府の統計データや各都市の20代以上300人を対象にした研究所独自のアンケートから分析する。経済・ビジネス▽研究・開発▽文化・交流▽生活・居住▽環境▽交通・アクセス―の6分野の86指標でスコアを算出し、順位を付けた。

 出雲市は、各分野をさらに掘り下げた指標別で「合計特殊出生率」が、厚生労働省の13~17年の人口動態調査で1・77となり...