国土交通省が1日、暫定的に2車線で運用している高速道路のうち、2024年度から4車線化に着手する候補として、山陰道の松江玉造インターチェンジ(IC、松江市)―宍道ジャンクション(JCT、同)間など12道県の11区間(計約57キロ)を選んだと発表した。有識者会議の審議などを経て月内に正式決定する。
松江玉造IC―宍道JCT間の対面通行区間14・0キロのうち3・0キロが対象で、事業費は約180億円。同区間は19年に国の優先整備区間の選定を受けた。西日本高速道路によると22年の1日平均交通量が1万1700台と島根県内でも多く、丸山達也知事は「交通渋滞の解消や事故防止などの効果が期待され、大変喜ばしい」と歓迎した。
4車線化は山陰両県でこれまでに山陰道1区間、浜田道2区間、米子道4区間で事業化されている。
また、国交省は同日、鳥取市内を走る全線暫定2車線の国道29号津ノ井バイパス9・5キロのうち、広岡―西大路間2・8キロの一部を4車線化するため、新規事業採択に向けた評価手続きに着手したと発表した。
鳥取県、学識経験者でつくる第三者委員会の意見を聞き、妥当と評価を受けると、国の24年度予算案成立後、事業化される見通し。総事業費は約90億円。平井伸治知事は「新規着手へ大きく前進し、歓迎する」とコメントを出した。(原田准吏)