西日本高速道路(NEXCO西日本、大阪市)が3月18日から、山陰道宍道インターチェンジ(IC)の料金所(松江市宍道町佐々布)と、中国横断道広島浜田線・旭ICの料金所(浜田市旭町丸原)を自動料金収受システム(ETC)専用にする。現金支払いの「一般レーン」はなくなる。誤って入った場合は係員が対応するため、逆走や後退しないよう呼びかけている。
国や高速道路各社は混雑解消や管理コストの軽減などを理由に料金所のETC専用化を進め、2025年度をめどに都市部、30年度をめどに全国で料金所のETC専用化を進める方針にしている。
NEXCO西日本によると、22年度の1日の平均交通量は、出雲空港(出雲市斐川町沖洲)に近い宍道ICが約2200台、旭ICが約600台。ETC利用率の高さといった運用状況などを考慮して選んだ。料金所ごとのデータは明らかにしていないが、管内全体のETC利用率は直近の23年11月で92・9%だったという。
中国横断道広島浜田線・瑞穂ICの料金所(島根県邑南町市木)が23年4月に運用を始めており、島根県内は計3カ所になる。鳥取県内はない。
NEXCO西日本によると、ETCが使えない車両が誤ってETC専用の料金所に入った事例は把握していないが、入った場合は一般レーンに代わって新設する「サポートレーン」のインターホンなどを通じて係員が対応する。
運用開始までにIC近くにある高速道路の出口案内や一般道の入り口案内に「ETC専用」の表示板を設置するほか、チラシやホームページで周知する。
また、現金支払いで受け取っていた高速道路の利用証明書(領収書)は、「ETC利用照会サービス」から出力するか、サービスエリアなどの「ETC利用履歴発行プリンター」で発行できる。
(高見維吹)