新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休業した堀川遊覧船乗船場=2020年4月、松江市黒田町(資料)
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休業した堀川遊覧船乗船場=2020年4月、松江市黒田町(資料)
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休業した堀川遊覧船乗船場=2020年4月、松江市黒田町(資料)

 島根県が新型コロナウイルスが直撃した2020年の観光動態調査をまとめた。観光入り込み客の延べ数は前年比35・4%減の2131万8千人で、宿泊客の延べ数は同35・9%減の242万4千人となり、ともに過去10年で最低となった。今夏は緊急事態宣言が解除された広島、岡山両県からの集客を強化し、反転攻勢を狙う。

 観光名所など県内約400地点を調査。入り込み客数は、出雲大社の本殿遷座祭があった13年以降、7年連続で3千万人を維持していたが、20年は前年比で1100万人以上減。地域別でみると、出雲が同36・9%減の1700万人、石見が同27・6%減の400万人、隠岐が同45・2%の9万2千人だった。出雲は団体客が多いため、石見より減少幅が大きいとみられる。

 月別でみた主要宿泊地の宿泊客数の延べ数は、1度目の緊急事態宣言の影響が直撃した5月が5700人と低く、11月は観光支援事業「Go To トラベル」効果で8万2600人に持ち直した。

 県全体の観光消費額は約752億円で、経済波及効果は約938億円。いずれも前年比40%以上減った。

 21年は3月に始まった島根、鳥取両県民が山陰の宿泊・観光施設を利用する際に割引を受けられる「WeLove山陰キャンペーン」で宿泊者は回復基調だが、コロナの第4波の影響で4月以降の実績や予約が低調との声がある。

 今夏は、観光客の30%超を占める広島、岡山両県民への対応を強化。7月末には広島県民向けにJR木次線やトロッコ列車「奥出雲おろち号」に乗るツアーが始まる予定で、県商工労働部の内田伸治次長は「近場からだんだんと需要を回復させたい」と話した。

      (曽田元気)