第96回選抜高校野球大会が18日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕し、開会式で島根県立松江北高校3年の門脇早紀さん(18)が、君が代を独唱した。美しい歌声で球春到来に華を添え「こんなに大きな会場で歌えることがうれしかった」と喜んだ。
2023年11月に横浜市であった「全日本学生音楽コンクール全国大会」の声楽部門高校の部で1位になり、県勢で初めて開会式で君が代を独唱する大役を任された。
制服姿でグラウンドに立った門脇さんは、原曲よりも音域が高いソプラノで、静まり返った球場に透明感のある美声を響かせた。「今までで一番緊張した」という舞台。歌い終え、会場から大きな拍手が贈られると、開放感から晴れやかな表情を浮かべた。
リハーサルはマイクの反響具合に苦戦したが、本番はリハーサル以上に良い歌になったと自己評価。式後、会場に来ていた恩師や家族、友人らから「感動した」「良かったよ」との声やメッセージをもらった。
東京芸術大声楽科に進学する。「お客さんがいっぱいいる中で歌う機会は少ないと思うので、もう緊張することはないかな」と話し大学での研さんを誓った。
(井上雅子)