花御堂の釈迦像に甘茶をかける参拝者=出雲市小境町、一畑薬師
花御堂の釈迦像に甘茶をかける参拝者=出雲市小境町、一畑薬師

 【出雲】釈迦(しゃか)の誕生日とされる8日を前に、出雲市小境町の一畑薬師(飯塚大幸管長)に花御堂が設置され、参拝者は無病息災や平和を祈った。

 花御堂は仏を安置する花で飾られた小さな堂。チューリップなどの花で彩られ、本堂前に設置された。平和を祈り、ロシアの侵攻が続くウクライナの国旗と同じ色の花も飾られた。

 花に囲まれて高さ約30センチの釈迦像が安置された。釈迦の生誕時に甘露が降ったという言い伝えにちなんで、参拝者は甘茶を像にかけ、手を合わせていた。

 参拝後に甘茶を味わうことができ、家族4人で訪れた益田市市原町の会社員、和〓(崎の大が立の下の横棒なし)利数さん(49)は「甘くてまろやかで、体が温まった」と笑顔で話した。

 8日は一畑薬師の本尊「薬師瑠璃光如来(るりこうにょらい)」が安置された日でもあり、法要が営まれる。中筋祖啓副住職(42)は「桜をはじめ花も見頃を迎え、多くの人に訪れてほしい」と呼びかけた。(佐野卓矢)