松江市東朝日町、イオン松江ショッピングセンターで、宍道湖のシジミの殻を粉にした絵の具で描いた作品展が開かれている。夕日や花を描いた44点が並び、来店客が見入っている。16日まで。
作品展を企画したのは松江市奥谷町、松江北高2年の松林瑠那さん(16)と伊達妃陽(ひなた)さん(16)。県内の高校生が地域課題解決に取り組む「しまね未来共創チャレンジ」の支援金を活用し、シジミの新しい魅力を発見し、松江を好きになってもらおうと考えた。絵の具はシジミの殻の粉末に膠(にかわ)と日本画で使う岩絵の具を混ぜて作った。
二人はこれまでに2回、アートイベントを開き、約80人が参加した。今回の作品展ではイベント参加者が「松江の未来」「私のつぼみ・世界に一つだけの花」をテーマに描いた宍道湖に沈む夕日や水郷祭の花火、桜、バラの絵を飾った。
伊達さんによると、シジミ殻の粒が残る絵の具は、ざらざらした質感で、自由に厚みを変えて立体感が出せるのが魅力という。松林さんは「心の中にある花を描いた作品は個性的で見ていて楽しい」、伊達さんは「若者の考えや思いを絵で感じてほしい」と話した。(森みずき)