安来市ゆかりの戦国武将・山中鹿介が人気ゲームシリーズ「戦国無双5」(コーエーテクモゲームス)に初登場したことを受け、市がタイアップイベントに力を入れている。市内の展示施設に等身大パネルを設置したほか、デジタルスタンプラリーを31日まで催し、これまで少なかった若者の歴史ファンに来訪を呼び掛ける。 鹿介は月山富田城(安来市広瀬町富田)を拠点にした戦国大名・尼子氏に仕えた武将。尼子氏滅亡後も再興を目指して戦い続け、三日月に向けて祈願した逸話が広く知られる。
戦国無双5は、武将を操作して合戦を戦い抜くアクションゲームシリーズの最新作。市の観光担当者がゲームへの登場を知り、同社にイベント開催を持ちかけた。市観光振興課の野々村貴史課長は「今までにない切り口で鹿介や富田城の知名度向上につなげたい」と意気込む。
イベントでは等身大パネル(180センチ)を市立歴史資料館(同市広瀬町町帳)と広瀬絣センター(同)の2カ所に設置した。発売日の6月24日に資料館や鹿介の銅像など、広瀬町内に点在する鹿介関連スポット4カ所を巡るスタンプラリーも展開。全て回ると特製のスマートフォン用壁紙が手に入るほか、先着300人に鹿介が描かれたポストカードが贈られる。
資料館によると、24日は開館時間前からファンが訪れ、家族連れや若い女性がスタンプラリーを巡る姿もしばしば目にするという。平原金造館長は「関心の高さに驚いた。これからもじわじわと増えてほしい」と期待を寄せる。 (中島諒)