原子力が総発電量の約70%を占めるフランスでも原発は逆風にさらされている。世界をリードするはずだった新型の欧州加圧水型炉(EPR)の工事が相次ぎ失敗。再生可能エネルギーの普及で原発推進の根拠が薄まる中、マクロン大統領は「原発と核兵器は不可分」と訴え、核抑止力維持のためとする主張をにおわせ始めた。
昨年10月の深夜、北西部フラマンビル原発の前に環境保護団体メンバーら約50人が集まった。3号機として建設中のEPRに使う燃料の初搬入に抗議するためだ。燃料工場を出た大型トラック2台は間隔を空けて到着。1...