岸田政権の命運を左右する衆院3補欠選挙が28日、投開票を迎える。選挙戦最終日の27日、自民党総裁の岸田文雄首相と立憲民主党の泉健太代表は唯一の与野党対決となった島根1区入り。自民派閥の政治資金パーティー裏金事件や政治改革の在り方を巡って舌戦を繰り広げた。
島根1区は細田博之前衆院議長の死去に伴う。自民新人で元中国財務局長の錦織功政候補(55)=公明党推薦=と立民元職で党県連代表の亀井亜紀子候補(58)の2人が立候補。全国から注目を集め、両党とも党幹部や知名度の高い国会議員らを投入し、総力戦を展開してきた。
選挙戦最終日の27日は両候補とも大票田・松江市で最後の訴えに声をからした。岸田首相と泉代表が21日に続いて直接対決し、松江市で支持拡大を呼びかけた。
投票は原則、午前7時から午後8時までで、224カ所で行われる。このうち186カ所は投票の締め切り時間を1~3時間繰り上げる。開票作業は午後8時に出雲市(旧平田市)、奥出雲町、隠岐郡4町村で始まり、午後9時までに全9市町村で票が開き始める。終了は午後11時半を見込む。
15日現在の島根1区の選挙人名簿登録者数は26万1528人(男12万4955人、女13万6573人)。
自民は裏金事件などでの逆風の中、東京15区と長崎3区で候補を擁立できず、不戦敗を余儀なくされた。東京15区は計9人が立候補。立民、維新、参政党が候補を立て、無所属3人、諸派3人が立候補した。長崎3区は立民前職と維新新人の一騎打ちとなっている。
(曽田元気)