鳥取県立美術館(倉吉市駄経寺町2丁目)の開館まで1年を切った。今後は美術品の搬入や展示の準備が始まる。同館では購入を巡って物議を醸したアンディ・ウォーホルの「ブリロの箱」をはじめとする美術の流れを示す作品や、鳥取県北栄町出身の洋画家・前田寛治の代表作など鳥取ゆかりの作家の作品を収蔵する。開館に向けて注目が集まる中、収蔵品の見どころを紹介する。
美術館の収蔵品は、絵画や工芸品など約1万点。鳥取県ゆかりの作品▽国内外の優れた作品▽同時代の美術の動向を示す作品-の三つの収集方針がある。
ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホル(1928~87年)の「ブリロの箱」は、5点で約3億円の購入費が賛否を呼び、収蔵品の中で最も注目された作品だ。

ブリロの箱は、米国のたわしの包装箱を模倣した木箱で、1964年に発表された際に「これが果たしてアートなのか」と議論になった。
「アートとは何か」と問いかける作品はブリロの箱だけではない。...