鳥取県日南町阿毘縁(あびれ)地区産のリンゴを使用したリキュールを、同町と千代むすび酒造(境港市大正町)が昨年に続いて商品化し、発売した。8日に町内で試飲会があり、関係者がリンゴの爽やかな香りと甘みを味わった。限定310本。
標高約600メートルの阿毘縁地区で昨秋収穫したふじ品種のうち、傷や出荷規格に合わず、廃棄される予定だった110キログラムの果汁を使用。醸造用のアルコールにリンゴ果汁を35%の割合で混ぜて仕上げた。
昨年初めて商品化し、440本を限定販売したところ、1カ月もたたずに完売する人気を博したたため、日南町が今年も千代むすび酒造に製造を依頼した。
日南町霞の町役場であった試飲会では、千代むすび酒造の岡空聡総杜氏(とうじ)兼常務取締役が「色、味わい、香りのバランスが良くできた。毎年の恒例にしていきたい」と話した。試飲した中村英明町長は「すっきりとしていて飲みやすい」と太鼓判を押した。
アルコール度数は6%で、1本(720ミリリットル入り)の価格は2千円。同町霞の「道の駅にちなん日野川の郷」と、千代むすび酒造の店舗で購入できる。売り切れ次第、販売終了する。
(藤本みのり)