松江市雑賀町の音響プロデューサー小滝武治さん(51)が、イギリスの世界的ロックバンド「QUEEN(クイーン)」のギタリスト、ブライアン・メイさんに自作の演奏器具・回転式ボトルネックを使ってもらったことをきっかけに、販売にこぎ着けた。「メイさんに商品化に向けて背中を押してもらった」と喜ぶ。 

 小滝さんは中学3年でクイーンに出会った。楽曲の斬新さとメイさんの甘いギターの音色に衝撃を受けた。ロックにはまり、20歳で本格的にギターを始め、大学卒業後、大阪のライブハウスで音響技術担当として働いた。

 2007年にUターン後、音楽の自由な表現を考える中で、音同士の境目をなくす弾き方「スライド奏法」に使われるボトルネックと言われる道具に着目した。

 弦に当たる際の摩擦による雑音を解消するため、2020年から4年間で60個近い試作品を作り、24年1月に完成品を仕上げた。

 直径4センチ、全長7・5センチで、プラスチックと真ちゅうの円柱が重なっている形。プラスチック部分に指を入れ、真ちゅう部分を弦に当てると、真ちゅうが回転するためクリアな音が出る。満足いく仕上がりだったものの、商品として通用するか分からず販売に踏み切れなかった。

 プロの評価...