イノシシによる農作物被害の拡大を受け、JAしまね島根おおち地区本部(邑南町下田所)が5日、江津市に捕獲用のおり1台を贈った。市は生産者や猟友会関係者に貸し出し、被害抑止に生かしてもらう。
おりは鉄製で、縦横各1・1メートル、奥行き2メートル。米ぬかなどの餌で誘い出し、中に入ったイノシシの体が細い糸に触れると、扉が自動的に閉まって逃げられなくなる。
市役所であった寄贈式で、日高光弘本部長は「農業振興に向け、少しでも被害をなくしたい」と話した。JA職員から使い方の説明を聞いた山下修市長は「人口減少の傍らで、鳥獣害は増えている。しっかり活用し、被害を抑えたい」と述べた。
市内の2020年度の捕獲頭数は前年度比79%増の622頭。年々、増加傾向にあるため、地区本部はJA共済連島根が創設した農業活性化の助成金を活用し、贈った。
江津市のほかに、邑南、美郷、川本の3町にも計6台を寄贈した。
(福新大雄)













