募集停止を知らせる鳥取看護高等専修学校のホームページ
募集停止を知らせる鳥取看護高等専修学校のホームページ

 准看護師を養成する鳥取県東部医師会付属鳥取看護高等専修学校(鳥取市富安1丁目、上山高尚校長)が2025年度末での閉校を決めた。入学生は定員40人に対し、23、24年度ともに5人にとどまっていた。25年度の学生募集は行わない。

 准看護師の養成校を巡っては、定員割れなどを理由に、浜田准看護学校(浜田市松原町)でも25年度の学生募集を停止。山陰両県で准看護師の希望者を新たに受け入れるのは、松江看護高等専修学校(松江市西嫁島2丁目)のみとなる。

 鳥取看護高等専修学校は1953年に開校した。二年制で准看護師試験受験資格が得られる。1年次の授業は午前か午後の半日のため、働きながら学ぶことができ、手に職を付けたい社会人の入学が多かった。

 ともに私立で看護師を養成する鳥取看護大(倉吉市福庭)や、鳥取市医療看護専門学校(鳥取市東品治町)が2015年春に開校したあおりを受け、入学生が減っていた。医療の高度化で看護職に専門性が求められるようになり、准看護師の就職先が開業医や福祉施設に限られるようになったのも背景にあるという。

 鳥取看護高等専修学校は、22年度に13人だった入学生が、この2年間で急減し経営を圧迫していた。平岩律子教務主任は「残念だが、仕方ない。役割を終えたということだ」と話した。(桝井映志)