番組収録前に打ち合わせをするMONGOL800の髙里悟さん=松江市学園南1丁目、エフエム山陰
番組収録前に打ち合わせをするMONGOL800の髙里悟さん=松江市学園南1丁目、エフエム山陰

 人気バンド・MONGOL(モンゴル)800のドラム髙里悟さん(43)が、島根県を拠点の一つにして活動している。本業の音楽活動と趣味の釣りが島根との縁を結んだ。今春、エフエム山陰で自身のラジオ番組が始まり、「サッシ」の愛称で親しまれる髙里さんの自由なトークや活動のこぼれ話が人気を集めている。

 バンドは1998年に沖縄県で結成。大学在学中の2001年のアルバム「MESSAGE(メッセージ)」が大ヒットし、音楽シーンを席巻した。収録曲「あなたに」や「小さな恋のうた」は世代を超えて支持を得ている。現在はボーカル・ベース上江洌(うえず)清作さんと2人で活動する。

 髙里さんは地元・沖縄をはじめ、大阪や東京でも活動。仕事を通じて知り合った松江市内の釣り人と釣りを楽しもうと、島根県に度々訪れるようになった。ライブでも来県する機会があるなど縁が生まれ、7年ほど前から島根県にも拠点を構える。釣りや無線で操縦する「ラジコンカー」を愛好家と共に楽しみ、島根での生活を満喫する。

 今年4月にスタートしたラジオ番組「MONGOL800サッシのFor Life」は毎週土曜午前11時半から30分間放送する。県内外のリスナーから届くメッセージを紹介しつつ、共演する同局パーソナリティー高田リオンさんとのフリートークでユーモアのある掛け合いを展開するなど、マイペースな進行が魅力の一つだ。

 リハーサル後にシャワーを浴び、リラックスした状態でライブ本番に臨むといったルーティンや、他バンドとの関係性など、ファンが喜ぶ舞台裏でのエピソードを紹介する一方、「ファンとか関係なく『お話面白いね』と思って聞き始めてもらうのが目標」と語る。

 音楽活動にも変わらず精力的に取り組む。7~8月にかけて沖縄、鹿児島両県の島を巡るツアーを12年ぶりに開催し、9月には松江市内で開かれる「IZUMO OROCHI FES 2024」に出演する。

 髙里さんは「音楽は人生の何かきっかけになればいい。それが僕らの仕事だと思っているし、盛り上げられるところは盛り上げていきたい。ラジオでは髙里悟としての良さがもっと出せたらいいなと思っている」と話した。

 (吉田真人)