大雨で冠水した道路を歩く人=9日午後0時35分、松江市黒田町(画像の一部を加工しています)
大雨で冠水した道路を歩く人=9日午後0時35分、松江市黒田町(画像の一部を加工しています)

 停滞する梅雨前線の影響で9日、山陰両県は大気の状態が不安定になり、記録的な大雨が降った。松江、斐川(出雲市)では9日午後までの6時間、12時間の降水量が観測史上最大となった。出雲市では9日午後9時現在、大社町日御碕地区が孤立している。人的被害は確認されていない。松江地方気象台は10日午後から再び前線の活動が活発になり、警報級の大雨になる恐れがあるとして注意を呼びかけている。

 松江市内では1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降った。6時間降水量は松江が9日午後2時40分までに165ミリ、斐川が同3時40分までに161.5ミリを記録し、いずれも観測史上最大となった。12時間降水量もともに史上最大だった。

 出雲市大社町日御碕地区では市街地につながる道路は崩落により寸断され孤立状態になっている。また、市は計11地区の1686世帯4701人に避難指示を出した。

 前線は日本海から東北に延びており、11日にかけて停滞する見込み。10日の24時間雨量は島根、鳥取両県全域で50~100ミリと予想されている。(小引久実)