繊細なタッチで描いた水彩画を紹介する高見秋彦さん=出雲市姫原4丁目、島根県立中央病院
繊細なタッチで描いた水彩画を紹介する高見秋彦さん=出雲市姫原4丁目、島根県立中央病院

 【出雲】松江市母衣町、松江赤十字病院内の理容室で50年以上にわたって勤める高見秋彦さん(79)=松江市西津田10丁目=が、出雲市姫原4丁目の島根県立中央病院1、2階外来ロビーで個展を開いている。繊細なタッチで描かれた水彩画14点が患者らの目を楽しませている。8月27日まで。

 高見さんは2003年に定年退職したが08年に復帰した。この間、幼い頃から好きだった絵を山陰中央新報文化センターの水彩画教室で学び、県展でも入選を重ねるなど腕を上げた。

 昨年春、古里の出雲市で初の個展を開いた際、中央病院関係者の目に留まり今回の展示となった。

 梅雨時季の立久恵峡(出雲市乙立町)やサルビアが咲くとっとり花回廊(鳥取県南部町鶴田)、出雲市佐田町で見かけた紅葉に積もった初雪といった季節感あふれる絵が並ぶ。

 雪の中の倒木を描いた作品には「倒れても、生き残って春先には芽吹いてほしい」という願いを込めた。

 高見さんは「出雲の風景をたくさん描いているので患者さんたちの癒やしになればうれしい」と話した。(佐藤一司)