島根県民会館(松江市殿町)が施設改修のため、2026年6月から27年10月末まで全面休館する。開館から50年以上が経過し、老朽化が進んでいるため。26年3月から大ホールなどの一部施設は先駆けて改修工事を実施し、一部休館する。
県文化振興室によると、空調設備の更新や舞台設備、バリアフリー化などの工事を実施。現時点で総事業費は明らかにしていないが、県が23年10月に公表した財政見通しで、総事業費は73億円、国からの地方交付税で措置される額を除いた県の実質負担は47億円を見込んでいる。
大ホールや中ホール・リハーサル室は26年3月から工事に入る。大ホールの改修は27年12月末までを予定。改修の具体的な内容は決まり次第、公表する。
県民会館は1968年9月に開館。92年に中ホールの移転や舞台などの改修工事、2015年に施設の耐震化を実施した。鉄筋コンクリート造りで地下1階地上4階建て、延べ床面積は1万6200平方メートル。23年度の入館者数は44万2672人だった。
再開後の施設予約受け付けの時期、休館期間中にどういったサービスを提供するかなどは、指定管理者のしまね文化振興財団と協議し、対応を検討する。県文化振興室の伊藤泰隆室長は「決まり次第公表したい」と話した。(原暁)