松江工業高等専門学校(松江市西生馬町)のチーム「MCT」が10、11日に開かれる、災害救助をテーマにした「レスキューロボットコンテスト2024」に出場する。要救助者を模した人形を、遠隔操縦のロボットで助ける際のタイムや精度などを競う大会で、本選へ向けて入念に調整を進めている。
6月下旬にあったオンラインによる予選には、全国から過去最多の26チームが出場し、MCTは1位で突破した。本選は神戸サンボーホール(神戸市中央区)であり、予選の上位14チームが出場する。
MCTは機械工学科、電気情報工学科、電子制御工学科、情報工学科の学生17人で構成。あらゆる災害に対応し、原発事故などで人間が立ち入れない場所でも活動できるロボットの製作に励んできた。
大会では3種類のロボットを使用する。最もスピードがあり、人形の救出から搬送までの一連の動きが可能な「いずも」、階段を上り下りでき、高所の人形を救出する「やくも」、可動式ベッドを上下させ、高所から人形を降ろして搬送する「おき」がある。がれきの除去や水を提供する、ロボットのサブアームを改良するなど本番へ準備する。
大会は建物の3カ所に置いた人形3体を同時進行で救助する。速さだけでなく、人形の上のがれきの撤去や、目視で確認できないコースをカメラで把握する技術も必要となる。
松江高専は10年度から毎年参加し17、22年度は最高賞の「レスキュー工学大賞」を受賞した。キャプテンで電気情報工学科3年の花田公彦さん(17)は「過去のものよりも、安全で素早い救助をして最高賞を目指す」と意気込んだ。
(松本ひろ)