27日午後5時ごろ、鳥取県伯耆町立岩地区周辺で突風が発生し、鶏舎3棟が損壊し、住宅の壁やトタン屋根がめくれる被害が出た。けが人はいなかった。鳥取地方気象台は28日に現地で職員による聞き取り調査を行い、風速約45メートルの突風と推定した。
気象庁は27日午後5時半ごろ、鳥取県中西部地域で大気の状態が不安定になっているとして、竜巻注意報を発表していた。風速45メートルは木造住宅の屋根が剥がれたり、軽自動車が横転したりするとし、強さを6段階で示す改良藤田スケールは、下から2番目の「JEF1」に該当する。
突風は風の強さや空気の流れで、「竜巻」や、積乱雲から強い下降気流が吹き付ける「ダウンバースト」などに分類されるが、今回は十分な情報が得られず、特定できなかった。
突風にあおられた鶏舎は2棟が全壊、1棟が半壊した。周辺にはがれきが散乱し、トタン屋根が近くの日野川まで飛んだ。所有する近くの農業金沢利正さん(89)は「外から『ゴオ』という低い風音が聞こえ、外に出ると鶏舎が倒れていた」と話した。
県によると、27日の突風と大雨により伯耆町立岩、上細見両地区内の住宅計19棟で瓦や外壁の一部が剥がれる被害が発生した。
中国電力によると27日午後、電線への倒木の影響などで、鳥取県内で米子市、南部、伯耆、大山、琴浦、北栄各町内で計約8500戸が一時停電した。
(中島諒)












