鳥取県西部の新型コロナウイルス感染急拡大を受けた営業時間の短縮要請について、県が19日、対象となる米子市内の飲食店への協力依頼を始めた。呼び掛けられた経営者からは短期間での収束に向け、やむを得ないとの声が相次いだ。 (岩垣梨花)
県は職員60人態勢で夕方から訪問。対象となる約600店舗に、午後8時までの繰り上げを求めるチラシを配り、協力金制度があることも説明した。
イタリアンレストランのペントラ・マンマは国道9号沿いに位置しており、門脇真由子専務(43)は「協力金を出してもらえるのはありがたい。目立つ立地だけに率先して応じたい」と述べ、街全体で感染収束を目指す機運が高まることに期待。
「鮨(すし)割烹(かっぽう)きしもと」の岸本博之代表(56)は「都会のようなことになった」と驚きつつも趣旨に理解し、22日からの連休中の予約対応の検討に入った。
深夜営業のバーやスナックの協力が得られるかどうかが焦点となる。
通常午後11時に閉店するカフェ兼バー「シロラボジャパン」の入江秀幸店長(34)は「売り上げがコロナ前の4割程度に落ちており、早く収束させたい」と応じる構え。
スナックを経営する60代女性は「客同士や店員が感染すれば迷惑がかかる。客も来ないだろうから要請期間中は休業し、協力金を受け取る」と割り切った。