ロープを引いて広報牛の化粧まわしをかける児童たち=島根県隠岐の島町西町、西郷小学校
ロープを引いて広報牛の化粧まわしをかける児童たち=島根県隠岐の島町西町、西郷小学校

 人目を引く1トンの巨体を借りて犯罪抑止や交通安全を呼びかけようと、隠岐の島署が27日、牛突きに出場する「隠岐の島号」(雄、7歳)を同署広報牛に委嘱した。島根県隠岐の島町西町の西郷小学校で委嘱式があり、子どもたちが化粧まわしのお披露目を手伝った。

 伝統の牛突きとタイアップしようと、同署が全隠岐牛突き連合会と町観光協会に依頼して実現した。広報誌やホームページで巨牛の写真を利用するほか、歳末警戒のパトロールに同行する計画もあるという。

 上野訓生署長が連合会の村上芳雄会長に委嘱状を手渡し、西郷小学校の4年生54人がロープを引いて、同署オリジナルの化粧まわしを隠岐の島号にかけた。

 隠岐の島号は村上会長が1歳まで育てて町観光協会に譲った牛で、同町池田の隠岐モーモードームで開催される観光牛突きでベテラン牛として活躍している。松岡柊莉(しゅり)さん(9)は「牛突きは見たことがなかった。すごく大きい牛で驚いた」と話した。

 牛突き本場所の一つ、一夜嶽牛突き大会は10月13日午後2時から同町北方の一夜嶽牛突き場であり、計10番のうち3番で勝負をつける。(鎌田剛)