「楽山窯十二代長岡住右衛門(すみえもん)空郷(くうきょう)襲名五年展」が松江市末次本町、くらしの器森脇で開かれ、色鮮やかな絵付けの茶わんや茶道具など約40点が来場者を楽しませている。15日まで。入場無料。
楽山窯は1677年に開窯し約350年の歴史を持つ。江戸時代の松江藩の御用窯として歴代藩主に愛用された。
襲名五年展は2019年、12代住右衛門を襲名した長岡住右衛門空郷さん(69)=松江市西川津町=の作品を並べる。江戸時代から続く楽山焼を研究し、茶わんに筆の払いで月や川を表現する技法を施した。
代表作「松竹梅色絵俵茶碗」は、俵を半分にしたような形が特徴の茶わん。黄土色の陶器の側面に松竹梅が色鮮やかに絵付けされ、力強い生命感が伝わる。
長岡さんは「楽山焼独自の絵付けや素材感を楽しんでほしい」と話した。(林李奈)